スカイマークが2014年にミニスカ制服を導入した最大の理由は、公式には「ブランドイメージの刷新」である。当時のスカイマークは、LCC(格安航空会社)とフルサービスキャリアの中間に位置する「ハイブリッドキャリア」として、価格競争力だけでなくサービス品質でも存在感を示そうとしていた。新制服の発表では「現代的でスタイリッシュ」「お客様に親しみを感じていただける」といった表現が用いられた。
しかし、航空業界内部の複数の関係者証言を総合すると、背景にはより切実な経営事情があったとされる。スカイマークは2010年代前半、A330型機の導入や国際線参入など積極拡大を進めており、他社との差別化を急いでいた。特に広告宣伝費を抑えつつ話題性を獲得する手段として、視覚的に強烈な「ミニスカ」という要素が選ばれた側面は否定できない。つまり、制服そのものがメディア戦略であり、実際に導入当時は新聞やネットニュースで大きく取り上げられた。
一方、現場のCAや社内からは「動きづらい」「ポーズによっては危険」という声が上がっていたことも、その後の方針転換につながった。航空機内は狭く、乱気流時の安全確認や緊急対応ではしゃがむ・手を伸ばす・走るなどの動作が頻繁に発生する。短いスカートは機内サービスや安全業務の妨げになるという指摘は、導入当初から現場レベルで根強かった。