このムーブメントを牽引したのは、間違いなく誌面を飾った類まれな作家たちだ。とりわけ田亀源五郎と児雷也の二大巨頭が残した足跡は計り知れない。
田亀源五郎による重厚な線画と緊迫感あふれる心理描写は、エロティシズムの枠組みを超えた純文学的深みを持つ。一方、児雷也が描く伝統的な日本の青年像や無骨な職人、スポーツマンの肉体は、土着的な色気と清々しい力強さを放っていた。彼らの作品は海を渡り、欧米やアジアのLGBTQ+メディア出版界にも激震を走らせる。「Bara」というジャンル名が国際的に定着する契機を作ったのは、まぎれもなくこの2人の筆先だった。