「誕生日当日になったのに、楽しみにしていたクーポンが1通も届かない」という悲鳴は、SNSや知恵袋などで毎月のように繰り返されています。この問題の背景には、利用者が思い込んでいる登録タイミングと、企業側のシステム仕様との間に横たわる決定的なタイムラグがあります。
取材陣が主要CRMツールの運用担当者や各社規約を調査したところ、クーポン未達の原因の約8割が「事前登録期限切れ」と「メルマガ受信拒否」の2点に集約されることが判明しました。
代表的な事例が「楽天バースデークーポン」です。楽天グループの配布条件は極めてシビアで、単に会員登録をしているだけでは付与されません。誕生月の前月末時点で「シルバー・ゴールド・プラチナ・ダイヤモンド」のいずれかの会員ランクを保持していることに加え、公式メールマガジン「楽天会員ニュース」を購読していることが必須要件となっています。迷惑メール対策としてメルマガ配信を一切遮断しているユーザーは、どれほど高ランクであっても配信リストから自動除外されてしまいます。
また、無印良品の「MUJI passport」におけるポイント付与も勘違いが多発するポイントです。誕生月を迎えた当日にアプリを開いても、500ポイントは入っていません。無印良品の設計は「誕生月中に店舗やネットストアでMUJI passportを提示して買い物(金額不問)を行ったユーザー」に対し、誕生月の翌月4日〜5日頃にポイントが付与される後払い型となっています。仕組みを正しく理解していないと、「買い物したのにポイントが付いていない」と誤認してしまいます。
さらにサーティワンの「31Club」のように、誕生月の「前月20日」という早い段階で配信対象者を締め切るサービスも存在します。誕生月の1日に慌ててアプリをダウンロードしても手遅れになるケースが多いため、カレンダーアプリを使って誕生日の2ヶ月前に「クーポン事前登録アラート」を設定しておくことが最大の自衛策となります。