フックを外さずに洗う行為が孕む最大のリスクは、カーテン生地そのものの破損にとどまらず、高額な家電製品である洗濯機自体の故障に直結する点です。
特に危険視されるのが、縦型洗濯機のパルセーター(底面にある回転羽根)とドラム式洗濯機のドアパッキン周辺です。アジャスターフック破損リスクを軽視したまま洗濯やすすぎを行うと、激しい水流や遠心力によってフックの爪が折れ、脱落した小さな破片が槽の隙間に入り込みます。日本電機工業会(JEMA)加盟メーカーの修理受付データ等でも、洗濯槽の隙間に異物が挟まったことによる異音発生やモーターロック、排水弁の詰まりによる排水エラーが定期的に報告されています。
もしフックの破片が内部機構に噛み込み、モーターやドラム支持部に致命的な損傷を与えた場合、保証期間内であっても「取扱説明書に反する不適切な使用(異物混入)」とみなされ、無償修理の対象外となるケースがほとんどです。その際の出張修理費用は2万5,000円から4万円前後に達することもあり、数十分の家事の手間を省こうとした結果として支払う代償としては極めて高額と言わざるを得ません。