哀愁漂う言葉を極上のエンターテインメントへと仕立て上げたのが、作曲家・伊藤心太郎による70年代フィリー・ソウルやディスコ・クラシックを下敷きにしたメロディだ。跳ねるベースラインと煌びやかなストリングスが、歌詞の持つペーソスを心地よいグルーヴで包み込む。
さらに、パパイヤ鈴木が考案した振付が決定打となった。誰でもその場で真似できるシンプルな手の動きとおにぎりを握るようなコミカルなアクションは、ダンスを「鑑賞するもの」から「全員で共有するもの」へと変貌させた。複雑なフォーメーションダンスが主流化していた音楽シーンにおいて、この徹底した大衆迎合こそが最大の革新だった。