科学的な根拠が疑問視され、空振りが繰り返されているにもかかわらず、なぜ「MEGA地震予測」は解約されず、熱心な支持層を保ち続けているのでしょうか。ここには、人間が不確実な危機に直面した際に陥る典型的な認知バイアスが深く関係しています。
災害社会学および心理学の観点から見ると、人は「いつ来るかわからない巨大災害」に対して耐えがたい認知的負荷を抱えます。先が見えない恐怖に晒されるよりも、「科学的なアプローチで兆候を監視してくれている専門組織が存在する」と信じる方が、心理的安定を得やすいのです。これは心理学でいう「統制の錯覚」や「安心の代理購買」に近いメカニズムです。
さらに、予測が外れたときは「何事もなくて良かった」と安堵して忘れ去り、数ヶ月後にたまたま日本のどこかで地震が起きたときだけ「あのときのアラートはこれだったのか」と強く記憶に刻む「確証バイアス」が働きます。この心理構造がある限り、予測の成否にかかわらずサービスへの依存が維持されてしまう傾向があります。
情報の真偽を見極めた上で、このサービスとどのように対峙すべきか、明確な選別基準を提示します。
▼利用をおすすめできる人 ・「予測が当たるかどうか」には期待せず、定期的な避難訓練や備蓄チェックのきっかけとして割り切れる人 ・月額数百円を「防災への関心を切らさないためのリマインダー代」として納得して支払える人 ・アラートが出ても感情的にパニックを起こさず、冷静に日常を維持できる人
▼契約を避けるべき・慎重になるべき人 ・「予測を信じて旅行やイベントの予定を変更・中止する」など、生活実務に直結させようとする人 ・「アラートが出ていない安全な地域」を信じて、日頃の耐震対策や家具固定を怠ってしまう人 ・家族や周囲に過度な不安を波及させやすく、日々の精神的ストレスを増やしてしまう人