行列の絶えない人気店では、オペレーションの効率化が死活問題だ。渋谷センター街のビルに入るある店舗では、券売機が存在しない。入り口のカメラで顔認証を行い、席に着くだけで事前にアプリで登録した好みの麺の硬さやトッピングが自動でオーダーされるシステムが導入された。決済は退店時に自動で行われる。徹底したデジタル化は、スタッフが「1杯のラーメンを完璧に仕上げる」ことに集中するための、必然の選択だった。
人間味がない、という批判もあるかもしれない。しかし、極限まで無駄を省いた空間で、目の前の丼と1対1で向き合う体験は、どこか禅の精神にも似た集中力を客にもたらしている。