暴力団対策法や暴力団排除条例の浸透は、裏社会のビジネスモデルそのものを解体させた。銀行口座の開設すら困難となった現状において、伝統的な「任侠」を掲げる組織運営は限界に達している。若者のヤクザ離れは深刻化し、構成員の平均年齢は上昇の一途をたどる。
組織の弱体化が進む一方で、従来のヤクザ組織に属さない「半グレ」や匿名・流動型犯罪グループの台頭が目立つようになった。固定された代紋や義理人情ではなく、SNSを介して刹那的につながる犯罪ネットワークへと、裏社会の主役は移り変わりつつある。構造変化の波は、古き良き任侠の残影を過去のものへと押し流している。