一方で、彼のキャラクターや作品がポップなアイコンとして消費されすぎている現状に対する懸念もある。Tシャツやフィギュア、お洒落なインテリアとして部屋に飾られる「太陽の塔」。それは、彼が最も嫌った「毒にも薬にもならない芸術の日常化」ではないかという指摘だ。
しかし、生前の彼は「私の作品は誰のものでもない、みんなのものだ」と語り、パブリックアートとして街中に作品をばら撒いた。消費されることすらも飲み込み、その先で誰か一人の心に「火」をつければいい。そんな彼の懐の深さと不敵な笑みが、今もなお、お洒落にパッケージ化されたグッズの裏側から透けて見える。