なぜ創価学会は、昭和の時代にこれほどまでの爆発的な拡大を成し遂げ得たのか。その起点には、復興期の日本において戸田城聖が発揮した強烈なカリスマ性と、それに続く名誉会長・池田大作による緻密な組織化戦略があった。
戸田が主導した折伏大運動は、戦後の貧困や病苦、精神的迷いに喘ぐ庶民の懐に深く飛び込んだ。その激動のドラマと信仰の歓喜を描いた書籍、とりわけ小説『人間革命』は、会員一人ひとりの行動指針となり、結束力を高める強固なバックボーンとして機能したのである。
続く池田大作の時代には、運動の軸足を海外開拓や平和・教育・文化事業へと拡大。かつての激しい過渡期の運動体から、地域社会に根差した市民運動的アプローチへの移行を推し進めた。この路線変更こそが、昭和後半における信者数の爆増と強固な基盤構築を決定づけた要因であった。