渡月橋の北詰からすぐ、桂川のせせらぎを真横に聴く好立地に「嵐山よしむら」はある。暖簾をくぐり、階段を上がって2階の客席へと足を踏み入れた瞬間、誰もがその眺望に息をのむだろう。大きなガラス窓越しに広がるのは、四季折々に色彩を変える嵐山の山並みと、ゆったりと流れる桂川、そして木造の橋脚が優美な渡月橋だ。
春は桜の薄ピンクが山肌を彩り、夏は深緑が川面に映える。秋は山全体が燃えるような紅葉に包まれ、冬は静寂の雪景色が広がる。この特等席でいただく蕎麦は、単なる食事を超えた贅沢な文化体験と言っても過言ではない。邸宅の細部に宿る木彫りや日本庭園の手入れも行き届いており、視界に入るすべてが計算し尽くされた美しさを放っている。