番組内で行われた六星占術による運命鑑定において、スタジオには独特の緊張感が漂っていました。通常、細木数子さんは自信過剰な若手男性タレントに対しては私生活の乱れや礼儀作法を激しく叱責するのがお決まりのパターンだったからです。
ところが、須藤元気氏が対峙した際、細木さんの態度は世間の予想を大きく裏切るものでした。細木さんは須藤氏の生年月日(1978年3月8日生まれ)から算出した運命盤を丹念に見つめ、その天賦の才と知性を高く評価したのです。
「あんたは普通の格闘家で終わる器じゃない」「頭が良すぎるから、体を張る仕事だけに執着してはダメ」——。細木さんは須藤氏の直感力と求道者的な気質を見抜き、格闘技の枠に留まらず、執筆や芸術、文化的な領域へ進出することを示唆しました。終始穏やかかつ慈愛に満ちた眼差しでアドバイスを送り、過激な罵倒は一切飛び出しませんでした。
驚くべきは、その収録から程ない2006年大晦日の「K-1 PREMIUM 2006 Dynamite!!」において、須藤氏が見事な勝利を収めた直後、突如としてリング上で現役引退を電撃発表した事実です。絶頂期での引退劇と、その後のマルチな活躍を目撃した視聴者の間で、「細木数子の占いの結果が格闘技引退の引き金になったのではないか」「背中を押したのは細木の予言だったのでは」という解釈が一気に広まることとなりました。