富山県中新川郡立山町に位置するみくりが池は、約1万5,000年前の火山活動によって形成されたマール(火口湖)です。周囲約630m、最大水深約15mを誇り、室堂平周辺に点在する湖沼群の中で最大規模を有しています。かつては「御厨の池」と表記され、神仏習合の時代から「神々の厨房であり、立山権現に捧げる神聖な料理を作る水」として崇められてきた歴史を持ちます。
旅行者を惹きつけてやまない最大の理由は、その息を呑むような「青の深さ」にあります。周囲の高山植物や残雪、そして雄大な立山連峰の岩肌とのコントラストが生み出す景観は、時間帯や太陽の入射角によってコバルトブルーからエメラルドグリーンへと表情を変えます。さらに、環境省の「国立公園特別保護地区」に指定されている一帯には、氷河期の生き残りであり国の特別天然記念物に指定されている野生の「雷鳥(ライチョウ)」が生息しており、湖畔のハイマツ帯でその愛らしい姿に出会える希少なフィールドとしても知られています。