宿泊市場における消費行動の変化は極めて顕著だ。楽天トラベルやじゃらんnetといった大手宿泊予約プラットフォームのデータによると、夏季における「標高」「水辺」「森林浴」といった環境軸の検索フィルター利用率が前年を大きく上回っている。旅行者は単に宿泊施設のスペックを見るだけでなく、滞在空間そのものの気温や快適性を厳しく吟味するようになった。
この変化をいち早く捉えたのが星野リゾートをはじめとする先進的な宿泊オペレーターだ。水辺にせり出すテラスでのナイトバー営業や、早朝の涼しい時間帯に限定したオープンエアのヨガセッションなど、時間帯ごとの気温変化を巧みに演出したアクティビティを展開。エアコンの冷気とは一線を画す「本物の涼しさ」を体験価値として提供することが、高単価な宿泊需要を牽引する原動力となっている。