結論から明かすと、「ドレミファソラシド」はイタリア語です。現在世界中で広く親しまれている音階の呼び名ですが、その誕生の地は地中海に面した中世イタリア半島でした。
この表記体系を発明したのは、11世紀前半(西暦1025年頃)にトスカーナ地方のアレッツォで活動していたカトリック修道士であり音楽理論家、グィード・ダレッツォ(Guido d'Arezzo)です。当時、楽譜の印刷技術も録音機器も存在しなかった時代、修道士たちは膨大な数の聖歌(グレゴリオ聖歌)を何年もかけて耳と記憶だけで暗記していました。
音楽教育の非効率さに課題を感じていたグィード・ダレッツォは、聖歌隊の少年たちが音程を短期間で視覚的・論理的に習得できるよう、画期的な階名唱法(ソルフェージュ)を考案しました。これが、現代まで受け継がれる「ドレミ」の直接的な語源と由来です。