自叙伝的エッセイ『ももこの話』や初期の随筆を読むと、アニメや漫画で描かれた「ちびまる子ちゃん」の世界と、現実の家族の姿との巧みなデフォルメの技術が見えてくる。
例えば、作中で大人気のおじいちゃん「友蔵」は、実際の祖父とは真逆のキャラクターとして再構築された有名な話がある。実際の祖父との複雑な関係を消化し、理想のおじいちゃん像として漫画内に昇華させた一方で、両親に関してはかなり実話に近いエピソードが盛り込まれていた。コミカルに誇張しつつも、根底にある家族の温もりを逃さないストーリーテリングは、少女漫画界のみならず漫画・アニメ業界全体に大きな衝撃を与えた。