本場所開催中、テレビ解説や関連イベントに登場する稲川親方の存在感も際立っている。ユーモアを交えた親しみやすい語り口は、長年の相撲ファンだけでなく初心者や若年層の視聴者からも大好評だ。
しかし、その柔らかな語り口の奥には、長年の勝負の世界で培われた妥協のない「眼」がある。力士の細かな足の位置や、立ち合いの一瞬の立ち遅れを見逃さず指摘する解説は、専門家筋からも高い評価を受けている。「親しみやすさ」と「本物のプロの視点」の同居。これこそが、彼が引退後もなおメディアやファンに愛され続ける最大の理由と言える。