なぜ今、この数千年前から存在するお守りが日本で再評価されているのか。その背景には、SNSの普及に伴う「可視化された嫉妬」がある。他人のきらびやかな生活が24時間いつでも目に入る現代において、無意識のうちに他者へ向けられる羨望や悪意は、かつてないほど強まっている。
「いいね!」の数やフォロワー数を競い合う中で生まれるドロドロとした感情。それこそが、古代の人々が恐れた「邪視(イーブルアイ)」そのものだ。目に見えない悪意から身を守るための盾として、物理的な「目」の形をしたこのお守りが選ばれるのは、ある意味で極めて合理的な自己防衛策なのかもしれない。