2000年代前半のゲームカルチャーを牽引したのは、間違いなく任天堂の携帯型ゲーム機だった。2001年に登場したゲームボーイアドバンスは、据え置き機に迫る表現力を手の中に凝縮し、子どもたちの放課後を一変させた。田尻智氏が生み出したポケモンの世界観もグラフィックの進化とともに表現力を増し、通信ケーブルを介したモンスター交換や対戦の輪を爆発的に広げていった。
そして2004年、2画面とタッチパネルという破天荒なインターフェースを掲げて誕生したのがニンテンドーDSである。画面を直接触って操作する新しい体験は、子どもだけでなく大人まで巻き込む一大ムーブメントとなった。二つ折りの本体を開き、友達とWi-Fiや近距離通信でつながる楽しさは、今日のスマートフォン文化の原点とも言える体感価値を市場に植え付けた。