俳優としての一大転機となったのが、主演を務めた『仮面ライダーカブト』だ。彼が演じた天道総司の「おばあちゃんが言っていた……」という決めゼリフは、当時の子どもたちだけでなく大人世代の心まで掴んで離さなかった。
クールで傲岸不遜、しかし圧倒的な強さと優しさを兼ね備えたヒーロー像。大手芸能事務所である研音に所属していた若き日の水嶋ヒロは、従来の特撮ヒーローの枠組みを根底から覆す洗練されたオーラを放っていた。彼の存在は、特撮ドラマを「若手実力派俳優の登竜門」として完全に定着させる大きな原動力となったのである。