今年、日本各地で観測された数々の希少な天体現象は、人々の視線を自然と上空へと向けさせた。流星群の極大期や月食が重なるたび、にわかにスポットライトが当たったのが、星を御神体や由緒として掲げる神社群だ。天文学の知識がなかった時代、古の人々は夜空に揺らめく星々に神々の姿を重ね合わせた。その思想が、2026年の現代において「最も新しいマインドフルネス」として再解釈されている。
境内で出会った30代の会社員女性は、「日中はパソコンの画面、夜はスマホの画面ばかり見ている。ここに来て境内の暗闇の中で星を見上げていると、自分がちっぽけな存在だと実感できて、妙に肩の荷が下りるんです」と晴れやかな表情で語った。科学がどれほど発達しても、人が夜空に抱く敬畏の念は変わらない。