日本中を恐怖のどん底に突き落とした神戸連続児童殺傷事件。その中心にいた少年A (酒鬼薔薇聖斗)と名乗る14歳の少年の存在は、教育界や精神医学界にも計り知れない衝動を与えた。家庭環境や学校生活で見過ごされていた微細なシグナル、そして小動物への虐待傾向といった事件の全貌と動機は、今なお犯罪心理学の重要研究対象である。
事件当時に残された手紙や独自の声明文には、自らの存在を過剰に誇示しようとする屈折した心理が露呈していた。彼が求めたのは社会への復讐だったのか、それとも自己肥大化した妄想の実現だったのか。専門家による分析は現在も続けられている。