封筒の形状には、日本古来の「和封筒(長形・縦長)」と、洋風の「洋封筒(横長)」が存在します。それぞれ用途や格式が異なるだけでなく、便箋を入れる向きのルールも全く異なります。それぞれの基本作法を正確に把握しておきましょう。
1. 和封筒(縦長封筒)への便箋の入れ方
和封筒は、ビジネスの正式なお礼状や就職活動、フォーマルな場面で最も広く用いられます。便箋を縦書きで書いた場合の封入手順は以下の通りです。
封筒の表面(宛名面)に対して、三つ折りにした便箋の表面(文字が書かれている面)が向くように重ねます。その際、便箋の書き出し部分(上部)が封筒の最上部に来るように入れます。この向きで封入することで、受取人が封筒の裏蓋を開けて中身を引き出した際、自然と便箋の表側上部に親指がかかり、そのまま手前へ広げてスムーズに読み進めることが可能になります。
2. 洋封筒(横長封筒)へのお礼状の向き
洋封筒はお祝い事や式典の案内、親しい間柄へのメッセージカード、女性向けのカジュアルなお礼状などで用いられることが多い形状です。横書きの手紙だけでなく、縦書きの便箋を洋封筒に収めるケースもありますが、入れ方には明確な基準があります。
洋封筒を開封する際、受取人はフラップ(フタ)を手前にして開けます。そのため、封筒の裏面(開封口側)に対して、便箋の表面が向くように封入するのが正式な作法です。つまり、封筒のフタを開けた瞬間に、折りたたまれた便箋のオモテ面(または書き出しの折り山)が受取人と対面する構造を作ります。縦書き便箋を洋封筒に入れる場合は、便箋の右側(書き出し)が封筒の開封口側の上部に位置するよう、時計回りに90度倒して封入します。