アスパラ保存方法は立てるが生死を分ける?鮮度を保つ秘訣と冷凍術

アスパラ保存方法は立てるが生死を分ける?鮮度を保つ秘訣と冷凍術

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買ってきたアスパラを冷蔵庫の野菜室に横倒しのまま寝かせていないでしょうか。結論から言えば、横にして保存することは鮮度劣化を早める決定的な原因となります。これには植物生理学における「負の屈地性(ふのくっちせい)」という明確な科学的理由が存在します。

植物の茎や芽には、重力に逆らって上に向かって伸びようとする強い習性があります。アスパラを寝かせて置くと、地面に対して平行になった穂先を何とか上へ持ち上げようと、自らの体内に蓄えられた糖分やアミノ酸(アスパラギン酸など)を莫大に消費してエネルギーに変換します。この無駄な成長運動こそが、アスパラがしなしなになる原因の正体です。甘みが抜け落ちてスカスカになり、水分が失われて筋張ってしまうのは、アスパラ自身が生き延びようと身を削った結果に他なりません。

農業試験場や青果物流通の生理データによると、アスパラガスの呼吸量は葉物野菜であるホウレンソウの約2倍、根菜類のニンジンと比較すると実に10倍以上に達します。室温20℃の環境に寝かせて放置した場合、収穫後わずか48時間でビタミンCや可溶性固形分(甘み)が半減するという報告もあります。畑に生えていたときと同じように「垂直に立たせた状態」を人工的に保ってやることで、無駄なエネルギー代謝を抑制し、収穫直後のシャキッとしたみずみずしさを維持できるのです。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。