高校の古文単語や定期テスト対策において、「扇の的」は助動詞の識別や重要単語の宝庫です。試験で頻繁に出題される重要構文と単語の意味を整理しました。
1. 最頻出の重要古文単語
- ころほひ(頃合い・時分):「酉の刻ばかりのことなるに」と並び、時間や状況を表す重要語。
- よつ引いて:弓を十分に、最大限まで引き絞る様子を表す連用形。
- ひいふつと:矢が鋭く風を切って目標を貫く擬音語。「ひやうと」との対比で問われます。
- 情けなし:風流心がない、無慈悲である。舞を舞った男を射殺した場面の評価として頻出。
2. 頻出文法の品詞分解と識別
特に「扇の要際一寸ばかりおいて、ひいふつとぞ射切つたる」の文法構造は頻出です。
- ぞ(係助詞):強意。文末を連体形に結ぶ係り結びを形成。
- 射切つ(タ行下二段動詞「射切る」の連用形「射切り」の促音便):矢で射て切断する意。
- たる(存続・完了の助動詞「たり」の連体形):係助詞「ぞ」を受けて終止形「たり」が連体形「たる」に変化。
また、「射させてたばせたまへ」という祈念文では、「たばす(与ふの尊敬語・下さる)+たまへ(尊敬の補助動詞)」という最高度の敬語表現が用いられており、主語(神仏)に対する与一の絶対的な服従と敬意が表されています。