「現地の物価が高すぎて外食できないのではないか」という不安は、インターネット掲示板やSNSでも頻繁に投稿されています。実態はどうなのでしょうか。現地を取材すると、利用する店舗の形態によって劇的な価格差が生じている実態が浮かび上がります。
まず、イタリアの食費は1日あたり6,000円〜15,000円(約35〜90ユーロ)が一般的な目安です。レストラン(リストランテ)で前菜・プリモ(パスタ類)・セコンド(肉・魚料理)・ワインをしっかり楽しむと、1人あたり1回で50〜80ユーロ(約8,500〜13,500円)に達します。しかし、庶民的な食堂(トラットリア)や居酒屋(オステリア)を選べば、ランチは15〜25ユーロ(約2,500〜4,200円)前後で本格的な郷土料理を味わうことができます。
イタリアの食文化における最大のポイントは、バール(Bar)の「立ち飲み(アル・バンコ)」と「テーブル席(アル・タボロ)」の価格格差です。カウンターで飲むエスプレッソは法律や地域の協定もあり1.2〜1.5ユーロ(約200〜250円)、クロワッサンを合わせても3ユーロ(約500円)程度で済みます。ところが、観光地の広場に面したテラス席に座った瞬間、サービス料と座席料が加算され、同じコーヒーが5〜8ユーロに跳ね上がります。
また、イタリア現地費用におけるチップ相場についても誤解が少なくありません。イタリアにはアメリカのような厳格なチップ義務はありません。レシートを確認し、「Coperto(コペルト=席料・パン代)」として1人あたり2〜4ユーロが計上されていれば、基本的にチップは不要です。高級店や特別なサービスを受けた際に、お釣りの端数や総額の5〜10%程度をテーブルに残すのがスマートな慣習とされています。
首都を巡るローマ観光の予算としては、主要スポットの事前予約手数料を考慮しなければなりません。現在、コロッセオやバチカン美術館、ボルゲーゼ美術館などの超人気スポットは「完全事前予約制」が常態化しています。窓口購入ができず、公式サイトでの争奪戦に敗れると、公認代理店のガイド付きツアー(定価の2〜3倍)を購入せざるを得なくなります。入場料の目安は以下の通りです。
- コロッセオ+フォロ・ロマーノ共通券:約18ユーロ+予約料2ユーロ(約3,400円)
- バチカン美術館+システィーナ礼拝堂:約20ユーロ+予約料5ユーロ(約4,250円)
- パンテオン:5ユーロ(約850円)