なぜブシニャンは、対戦環境が成熟し切った現在に至るまで「最強格」と呼ばれ続けるのか。ネット掲示板やSNS、当時の公式大会「イツワリの先鋭たち」をはじめとする対戦シーンの記録を紐解くと、プレイヤーたちの一致した証言が浮かび上がってきます。
当時、対戦コミュニティで頻繁に交わされていたのが「素早さの次元が違う」「必殺技を撃たれたら即崩壊する」という悲鳴でした。ブシニャンの基礎ステータスは「ちから」と「すばやさ」に極端に偏っており、行動順の回転率が全妖怪中でもトップクラスです。さらに自身のスキル「きりさき」により、通常攻撃と必殺技のクリティカル率が基礎段階から大幅に引き上げられています。
「かつおぶし斬り」はランダムな敵へ連続して物理ダメージを叩き込む全体対象の必殺技ですが、この多段ヒット判定の1発ごとにクリティカル判定が発生します。対戦の現場では、相手の壁役を飛び越えて後衛やアタッカーを壊滅させる光景が日常茶飯事であり、「ブシニャンをいかに止めるか、あるいは先にこちらのブシニャンを通すか」が対戦環境の設計思想そのものとなっていたのです。