北極と南極どっちが寒い?平均気温30度差と最低−89.2度の真相

北極と南極どっちが寒い?平均気温30度差と最低−89.2度の真相

北極と南極どっちが寒い?平均気温30度差と最低−89.2度の真相について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

Q1:北極と南極、人間が定住して暮らしているのはどっちですか?
A1:人間が先住民族として定住し、文明的な社会生活を営んできた歴史があるのは「北極」だけです。北極圏にはイヌイットやサーミといった先住民族をはじめ、ノルウェーのロングイェールビーンなど数千人規模の一般都市が存在します。対照的に、南極には先住民族が歴史上存在したことは一度もなく、現在も各国の科学観測隊員や基地関係者が一時的に滞在しているのみで、定住人口はゼロ人です。

Q2:人間はマイナス89.2度の世界で呼吸できますか?
A2:無防備な状態では不可能です。マイナス80度を下回る空気を直接勢いよく吸い込むと、上気道から気管支、肺胞が一瞬で熱を奪われて凍結損傷(凍傷性肺水腫)を起こし、窒息死に至る危険性があります。ボストーク基地などの観測隊員は、特殊な防寒マスクを着用し、吸気をあらかじめ呼気の余熱や体温でプレヒート(予熱)しながら極めて浅く慎重に呼吸を行います。

Q3:地球温暖化の影響をより強く受けているのは北極と南極のどっちですか?
A3:現状、気温上昇のペースが速いのは「北極」です。これを気象学で「北極増幅(Arctic Amplification)」と呼び、海氷が溶けて黒い海面が露出することで太陽熱を吸収し、地球平均の2倍から3倍の猛スピードで温暖化が進んでいます。ただし、南極でも近年「スウェイツ氷河(別名:終末の氷河)」の融解危機が指摘されており、海面上昇という観点での潜在的な脅威は南極の方が遥かに甚大です。

Q4:なぜ北極にはペンギンがいないのですか?昔はいなかったのですか?
A4:かつて北極圏には、ペンギンに酷似した生態を持つ飛べない海鳥「オオウミガラス(Great Auk)」が生息していました。実は「ペンギン」という呼び名も、もともとはこのオオウミガラスを指す言葉でした。しかし、人間による乱獲によって1844年に完全に絶滅してしまいました。その後、南半球で見つかった姿の似た鳥(現在のペンギン)にその名が引き継がれたという歴史的経緯があります。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。