カロリーを気にするダイエッターの葛藤をよそに、このパイがこれほどまでに日本中を熱狂させ続ける背景には、圧倒的な味覚の完成度と文化的ノスタルジーがあります。その象徴的なエピソードが、人気タレントのマツコ・デラックス氏による熱烈な告白です。
テレビ番組の特番インタビューや情報番組において、マツコ氏は「マクドナルドで一番好きなのはベーコンポテトパイ」「販売期間中は年30個は食べる。頼むから通年レギュラー商品にしてほしい」と公言して憚りません。揚げ油とベーコンのスモーキーな塩味、パイのザクザクした食感を熱弁する姿は、視聴者の購買意欲に強烈な火をつけました。大手グルメメディアや個人の実食レビューでも、「マツコさんの言う通り、朝昼晩いつでも食べたい中毒性」「甘いパイが苦手な人間にとって唯一無二のオアシス」といった賛辞が溢れています。
歴史を紐解くと、ベーコンポテトパイは1990年に初登場しました。当時はレギュラーメニューとして親しまれていたものの、2002年に惜しまれつつレギュラー販売が終了。しかし、ファンからの復活要望が途絶えることはなく、2009年以降は春の期間限定メニューとして定期的に再登場するスタイルが確立されました。
歴代ベーコンポテトパイ復活情報の中でも記憶に新しいのが、2017年の「ヘーホンホホハイ」という商品名でのプロモーションです。熱々でハフハフとしか喋れないおいしさを表現したネーミングはTwitter(現X)で大バズりを記録しました。さらに2019年には1990年代の初登場時を彷彿とさせるクラシックパッケージで再登場し、2020年代以降も「春の訪れ=ベーコンポテトパイの解禁」という季節の風物詩として定着しています。ネット上の口コミ評判を分析しても、ネガティブな意見は「販売期間が短すぎる」「売り切れで買えなかった」という供給面への不満に集中しており、味に対する満足度はサイドメニュー群の中でも群を抜いています。