応募書類を渡す局面は、大きく分けて「企業の受付で最初に預けるケース」と「面接室で面接官に直接手渡すケース」の2パターンが存在します。この2つのシチュエーションでは、渡し方の作法が明確に異なります。
受付と面接官への履歴書手渡し方の違い経緯を理解しておくと、現場で一切の迷いがなくなります。受付スタッフに預ける場合は、スタッフはその場で書類を精読するわけではなく、担当部署へ書類を運搬・転送する「メッセンジャー」の役割を果たします。そのため、中身が散乱したり汚れたりしないよう、「書類をクリアファイルごと封筒に入れた状態」で手渡すのが正しい作法です。封筒のフタを閉じ、受付スタッフから見て文字が読める正面の向きに回転させ、両手を添えて「応募書類一式でございます。採用担当の〇〇様へお渡しいただけますでしょうか」と会釈を交えて差し出します。
一方、面接室で面接官に渡す場合は所作が変化します。まず、面接で履歴書を手渡すベストなタイミングは、入室直後ではなく「面接官に着席を促され、書類の提出を求められた瞬間」です。部屋に入るなりいきなり書類を差し出すのは拙速な印象を与えます。面接官から「それでは、お持ちいただいた履歴書を拝見できますか」と声をかけられた段階で、鞄から速やかに取り出します。
このときの履歴書封筒手渡しの向きと正しい置き方には決定的なポイントがあります。
- 鞄から封筒を取り出し、膝の上や机の脇で手早く封筒からクリアファイルを引き出す。
- 取り出したクリアファイル(書類一式)を封筒の「上」に重ねて置く。
- 相手から見て履歴書の文字が正しく読める向き(180度回転させた状態)にする。
- 両手で書類の端を持ち、軽くお辞儀をしながら「こちらが私の履歴書でございます。本日はよろしくお願いいたします」と発声して手渡す。
机を挟んで渡す場合は、机の上を滑らせるのではなく、少し身を乗り出して机越しに両手で手渡します。もし面接官が離れた位置に座っている場合は、立ち上がって相手のデスクまで歩み寄り、直接手渡す配慮が求められます。