菊池亜希子のキャリアを語る上で欠かせないのが、国立・千葉大学工学部都市環境システム学科卒業という極めて知的なバックボーンです。岐阜県下有数の進学校である岐阜県立大垣北高校を経て同大学に進学した彼女は、学生時代に本格的な建築設計や都市デザインを学びました。
大学在学中にスカウトされてモデル活動をスタートさせたものの、彼女の根本には常に「構造を捉え、空間を組み立てる」という建築的な思考が存在していました。自著の手書きマップや緻密なイラスト、物の配置に対する偏執的とも言えるこだわりは、すべてこの工学部時代に培われた空間認識力と製図技術がベースになっています。
単に「服を着て写真に収まる」だけのモデルにとどまらず、ページ全体のレイアウトや紙の質感、写真と手書き文字のバランスまでを総合プロデュースできたのは、建築学科で養った構造設計の思想がそのまま編集ワークに転化されたからに他なりません。