住吉公園は、浜寺公園とともに1873年(明治6年)に日本で最初期に指定された公立公園の一つです。園内を東西に貫く「汐掛道(しおかけみち)」は、かつて住吉大社から大阪湾の海岸線へと続いていた由緒ある参道であり、現在も歴史的な石灯籠や松並木が往時の面影を色濃く残しています。
都市開発が進んだ大阪市内において、これほど広大な敷地に樹齢を重ねた樹木と歴史的遺構が保存されている例は極めて稀です。公園管理事務所の資料や郷土史料によると、かつて文人墨客が集った景勝地としてのアイデンティティは今も受け継がれており、単なる近隣住民の散歩道にとどまらず、住吉大社と連動した大阪南部を代表する観光回遊エリアを形成しています。
春には約200本の桜が咲き誇り、夏には緑陰が広がり、秋には紅葉が園内を彩る四季折々の景観美は、1世紀半以上にわたり市民の心身を癒やし続けてきた都市インフラの原点といえます。