使っていないアプリを整理する際、安易にアイコン長押しから「Appを削除」を選択していませんか。iOSには極めて実用的な2通りの削除方式が存在します。この仕様の違いを理解することが、スマートなストレージ管理の鍵となります。
「設定」>「一般」>「iPhoneストレージ」から特定のアプリを選択すると、「Appを取り除く」と「Appを削除」という2つの選択肢が表示されます。
- Appを取り除く(推奨):アプリ本体のプログラムデータのみを端末から消去し、内部のセーブデータ、設定内容、ログイン状態などの「書類とデータ」はそのまま保持します。ホーム画面には雲マーク付きでアイコンが残り、再タップすれば課金情報やゲームの進行状況をそのまま引き継いで一瞬で再インストール可能です。
- Appを削除(完全初期化):アプリ本体だけでなく、保存されていたすべてのドキュメント、アカウントデータ、設定情報を完全に抹消します。初期状態に戻るため、二度と使わないアプリ以外で選択するとトラブルの原因になります。
大容量3Dゲームや動画編集アプリなど、本体サイズが5GB〜10GBを超えるアプリを一時的に退避させたい場合、「Appを取り除く」は極めて有効な選択肢です。
さらに、日本人ユーザーのストレージを無自覚に圧迫している筆頭がLINEのキャッシュです。LINEアプリ内の「ホーム」>「設定(歯車アイコン)」>「データの管理」を開くと、「キャッシュ」の項目に使用容量が表示されます。友だちから送られてきた写真や動画を一度開くと、端末内に一時保存される仕様になっているため、長年使っているとここだけで10GB超に達することも珍しくありません。
この画面から「キャッシュを削除」を実行しても、テキストのトーク履歴や、アルバム・Keepに保存したデータが消えることはありません。一度もキャッシュを消したことがないユーザーであれば、このワンタップだけで劇的な空き領域が蘇ります。
また、日常的に利用するブラウザ「Safari」の肥大化も見逃せません。「設定」>「アプリ」>「Safari」>「履歴とWebサイトデータを消去」を実行することで、閲覧したWebページの画像キャッシュが一掃されます。Safariを頻繁に利用するユーザーなら、これだけで1GB〜3GBの容量回復が見込めます。