人間には、不完全な情報や隠されたパターンを自ら補完しようとする認知バイアスが存在する。心理学の専門家は、この能動的な関与こそがブームの本質だと指摘する。誰かに脅かされるのではなく、自分の思考回路が「真実」に到達した結果として恐怖が生まれる。つまり、恐怖の製造元は他ならぬ自分自身の脳なのだ。
このプロセスは、一種の脳内麻薬を分泌させる。謎が解けた瞬間のドーパミンと、恐怖を感じた時のアドレナリン。このカクテルが、ユーザーを強烈な依存状態へと導く。お化け屋敷で叫ぶのとは異なる、静かで知的な興奮がそこにはある。