現代の映像業界は、良くも悪くもCGやVFX技術に依存しがちだ。どんなに危険なアクションも、グリーンバックの前で演じれば安全に、かつ派手に作り出すことができる。しかし、視聴者の目は肥えている。作り込まれた偽物の迫力よりも、生身の人間がぶつかり合う瞬間のエネルギーに、人は本能的に惹かれるのだ。
広瀬アリスが体現したのは、まさにその「生身の熱量」である。彼女のタックルには、スマートさや綺麗さはないかもしれない。しかし、泥臭く、必死で、泥まみれになりながらも前に進むその姿が、現代を生きる人々の閉塞感を打ち破るような爽快感を与えたのではないか。