選挙とカネを巡るニュースでは、政治資金規正法と公職選挙法の違いが混同されやすい。NHK NEWS WEBをはじめとする大手報道機関の解説でも頻繁に取り上げられるが、この両者の境界線を見極めることは極めて重要だ。
政治資金規正法が「政治資金の流れの透明化と収支報告」を規律するのに対し、公職選挙法は「選挙運動そのものの公正さと適正な競争環境」を直接縛る。たとえば、政治資金パーティーの収入不記載は規正法違反だが、その裏金を選挙区の有権者に配れば直ちに公職選挙法の買収罪という一線級の刑事罰へと跳ね上がる。政治家にとって、この境界線を踏み越えることは法的な死刑宣告に等しい。