松田聖子の人生を語る上で、愛娘・神田沙也加さんの存在を切り離すことはできない。1986年の出産後、彼女は育児と仕事を両立させる「ママドル」という新ジャンルを開拓。母の背中を追うように表現の世界へ飛び込んだ沙也加さんとは、時に母娘特有の確執やすれ違いが報じられることもあったが、根底にある愛情とリスペクトは揺らぐことがなかった。
2011年の『NHK紅白歌合戦』で実現した母娘デュエットは、日本の音楽史に残る感動的な名場面として今も語り継がれている。かけがえのない別れを経験した際も、彼女は深い悲哀を抱えながら、再びファンの待つステージへと戻ってきた。自らの宿命を受け入れ、悲しみを歌の力へと昇華させる姿は、多くの人々に勇気を与え続けている。