陸上最大の捕食者として君臨するホッキョクグマですが、その生態には多くの驚くべき真実が隠されています。最も象徴的な「白い毛並み」は、実は白く着色されているわけではありません。毛の1本1本が無色透明の中空構造(ストロー状)になっており、光を乱反射させることで人間の目には白く見えています。
この特殊な毛は太陽光の紫外線を通しやすく、直下の真っ黒な皮膚が熱を効率よく吸収します。さらに厚さ最大10センチメートルを超える皮下脂肪が熱を逃がさないため、サーモグラフィーで撮影すると体表からほとんど熱が放出されていないことが確認できるほどです。
圧倒的な嗅覚も特筆すべき点です。厚い氷の下にいるアザラシの呼吸穴を1キロメートル以上離れた場所から嗅ぎ分け、水深数十メートルの海中へダイブして仕留める驚異的なハンティング技術を誇ります。