「昼食を食べて1〜2時間後に、急に鉛のように身体が重くなりデスクで意識が飛びそうになる」「夕方になると、文字を書く指先がかすかに震えだす」。こうした異変の正体は、体内の血糖値が急降下した際に起こる低血糖症状です。
食事で糖質を摂取すると血糖値が上がりますが、その上昇スピードが急激すぎると、膵臓(すいぞう)は危険を察知してインスリンを過剰に放出してしまいます。その結果、本来保つべき基準値を下回るレベルまで血糖値が叩き落とされる現象を「反応性低血糖」と呼びます。
脳にとって唯一無二のエネルギー源であるブドウ糖が不足すると、生命維持のための緊急アラートとして交感神経が極度に興奮します。このとき分泌されるアドレナリンやノルアドレナリンの影響で、低血糖に伴う手の震えや動悸、冷や汗、異常な不安感が生じるのです。決して気の緩みやメンタルの弱さではなく、肉体的なホルモン応答が引き起こす客観的な現象です。
見逃しやすい初期症状の推移は以下の通りです。放置すると段階的に重症化していくため、日頃の違和感を放置しない姿勢が欠かせません。
- 第1段階(集中力低下・あくび):食後1〜2時間後に急激な眠気、頭にモヤがかかったような倦怠感。
- 第2段階(交感神経症状):手指の震え、動悸、脈の乱れ、冷や汗、焦燥感やイライラ。
- 第3段階(中枢神経症状):めまい、目の前が暗くなる感覚、強い脱力感、言語のもつれ。