ネット上の動画共有サイトやSNSでは、自立する精巧なとなりのトトロ折り紙立体が多くの「いいね」を集めています。しかし、ここには初心者が陥りがちな大きな罠が潜んでいます。一般的な風船折りを応用した立体トトロは、厚みのある紙を使うと耳の折り返し部分が何重にも重なり、子どもの弱い筆圧や握力では折り目を潰すことすらできません。
都内の認可保育所で長年造形指導を担当する現役保育士は、現場の実情について次のように語ります。
「保護者の方から『SNSで見た立体トトロを子どもと一緒に折ろうとしたけれど、途中で大人がキーッとなって結局全部親が折ってしまった』という話を本当によく耳にします。子どもが求めているのは、完璧な美術品ではなく『自分で作れた』という手応えと、それを使ってすぐに遊べる楽しさです。立体の難しさは、幼い子どもにとっては達成感ではなく無力感に繋がってしまうことがあります。」
初めから無理に立体を目指すのではなく、厚紙に平面トトロを貼り付けてスタンドをつけたり、トイレットペーパーの芯に巻き付けたりする手法を選んだ方が、圧倒的に頑丈で、子ども自身がごっこ遊びに使いやすい立体作品へと仕上がります。