ウェブ上やSNSを調査していると、「ボンベイの里親募集」「黒猫ボンベイを保護しました」といった投稿を定期的に見かけます。しかし、ここには愛猫家が絶対に知っておくべき重大な誤解と盲点が存在します。
結論から申し上げると、国内の保護猫団体や一般の里親募集サイトにおいて、正式な血統書付きのボンベイが出回るケースは確率的にほぼ皆無です。日本のペット流通において、純血のボンベイを繁殖させている登録キャッテリー(CFAやTICA認可のブリーダー)は全国を探しても片手で数えるほどしか存在しません。
ボランティア団体や保護主が、保護した黒猫の見た目が艶やかで筋肉質であったり、瞳が黄色みがかっていたりするだけで、良かれと思って「ボンベイ風」「ボンベイMIX」と記載して募集をかける事例が後を絶ちません。しかし、遺伝子検査を行えば、それらの99%以上は日本固有の雑種黒猫です。もちろん雑種の黒猫もかけがえのない愛すべき存在ですが、「純血種としてのボンベイの骨格・毛質・性格」を求めて里親に応募する場合、ミスマッチが起きる危険性を孕んでいます。
さらに、海外の悪質なブローカー経由で「希少なボンベイ」と銘打ち、実際には単なる短毛の雑種を高額で転売するようなトラブルも過去に報告されています。真のボンベイを迎えるためには、親猫の血統証明書(Pedigree)を確認し、祖先数代にわたってバーミーズとアメリカンショートヘアの計画交配基準が守られているかを客観的に検証する姿勢が欠かせません。