この希代の名曲は、1986年にリリースされました。当時、すでにトップ歌手としての地位を確立していた石川さゆりさんの「従来の演歌の枠に収まらない、新しい大人の歌を歌いたい」という強い情熱を受け、希代のヒットメーカーたちが結集して制作がスタートしました。
作詞を担当した吉岡治氏と、作曲を担当した弦哲也氏は、楽曲制作のために静岡県の伊豆湯ヶ島温泉へ赴き、実際に天城峠周辺を取材・滞在しました。吉岡氏は川端康成の『伊豆の踊子』や松本清張の『天城越え』といった天城峠にまつわる文学作品を意識しつつ、「情念を抱いた女が山を越える」という壮大なドラマを構築。弦哲也氏のフラメンコ調を取り入れた緊迫感あるメロディと合わさり、演歌とロックが融合したような唯一無二の緊張感が生まれました。