ファーストキャビン愛宕山が営業を終了した直接の契機は、2020年4月24日に旧運営会社である株式会社ファーストキャビンおよび直営店運営子会社4社が東京地裁へ破産手続開始を申し立てたことにあります。帝国データバンク等の信用調査機関の発表によると、負債総額はグループ合計で約37億円に達していました。
当時、インバウンド需要の急拡大を追い風に急速な多店舗展開を進めていた同グループですが、過剰投資による固定費負担が重くのしかかっていた矢先、世界的な渡航制限と緊急事態宣言による稼働率の壊滅的低下が直撃しました。直営店として運営されていた愛宕山店舗は、固定費の圧縮と事業整理の対象となり、即座に営業終了の判断が下されたのが実情です。
その後、ファーストキャビン事業は新設された「株式会社ファーストキャビンHD」へと事業譲渡され、フランチャイズ加盟店を中心に営業再開やリニューアルが進められました。しかし、愛宕山をはじめとする一部の直営拠点は承継対象から外れ、賃貸借契約の解除に伴い完全に歴史の幕を閉じる結果となりました。