「山田太郎」という4文字(姓2文字・名2文字)のデータだけで単体テストをパスしても、本番リリース後に予期せぬ不具合が多発するケースが後を絶ちません。日本の人名体系には、文字数の極端な長短や特殊な文字コードが含まれるためです。
例えば、日本国内に実在する姓には「辻」「伴」のような1文字姓から、「勘解由小路(かでのこうじ)」「宇都宮(うつのみや)」といった多文字姓が存在します。名前側でも「連」「蓮」といった1文字から「虎之介」「絵里香」など多様です。UI設計において姓名合わせて最大文字数を「8文字」程度と想定していると、「勘解由小路 龍之介(計9文字)」のようなユーザーが登録した瞬間にスマートフォン画面で改行が発生し、レイアウトが完全に崩壊します。
さらに深刻なのが「環境依存文字・異体字」の処理です。「髙(はしご高)」「﨑(たつさき)」「德(旧字体)」「栁(やなぎ)」といった文字は、Shift_JIS体系とUTF-8体系の間での文字化けや、PDF帳票出力時のフォント欠落(いわゆる豆腐化現象)を引き起こす典型的な原因となります。テストデータ生成時には、これらの異体字を意図的に組み込んだテストスイートを用意することが不可欠です。