一度は沈静化したかに見えた問題が決定的な局面を迎えたのは、2020年のノンフィクション書籍『女帝 小池百合子』(石井妙子著)のベストセラー化、そして2024年4月に月刊誌『文藝春秋』へ掲載された元側近・小島敏郎氏による手記と刑事告発でした。都民ファーストの会で事務総長を務め、側近中の側近と目されていた元環境省官僚の小島氏が、自ら実名で告発状を提出したインパクトは政界を大きく揺るがしました。
小池氏側が自らの正当性を証明する最大の根拠として提示し続けているのが、大学が発行したとするカイロ大学の卒業証書です。しかし、アラブ研究者やジャーナリストの精査によって、以下の疑問点が浮上しています。
- 男性形・女性形の文法ミスや、証書に押印されたスタンプ・サインの位置関係が同年代の他卒業生の証書と異なるとの指摘
- 必修単位の履修期間や試験日程と、当時の小池氏の日本一時帰国スケジュールに整合性が取れない点
- 正規の手続きを経て大学を修了したという客観的な裏付け記録の欠落
「紙の証書が存在する」ことと、「正規のカリキュラムを履修して合格した」ことの乖離が埋まらない限り、議論が終息することはありません。