ミスチルとコステロの関係|シーソーゲームに隠されたオマージュの真相

ミスチルとコステロの関係|シーソーゲームに隠されたオマージュの真相

ミスチルとコステロの関係|シーソーゲームに隠されたオマージュの真相を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。

インターネット上の掲示板やSNSでは、時折「ミスチルのシーソーゲームはコステロのパクリではないか」という話題が蒸し返されることがあります。しかし、音楽関係者や批評家の間でこの楽曲が「悪質な盗作」として批判されることはまずありません。そこには、「隠蔽する盗作」と「開示するオマージュ(パスティーシュ)」の決定的な違いが存在します。

通常、盗作と呼ばれる行為は、原曲の知名度の低さに乗じてアイディアを剽窃し、自らのオリジナルであるかのように偽る行為を指します。一方、『シーソーゲーム』におけるアプローチは、映像から佇まいに至るまで「誰が見てもエルヴィス・コステロだとわかる記号」を全面に押し出していました。

1990年代中盤は、渋谷系カルチャーの成熟に伴い、60〜70年代の洋楽レコードからのサンプリングや引用がポップミュージックの高度な教養・クリエイティビティとして歓迎された時代です。桜井和寿とプロデューサーの小林武史は、コステロの持つシニカルなユーモアとスピード感を堂々と引用し、日本語のポップスとして再構築してみせました。元ネタを隠すどころか、原典への愛をあからさまに提示したからこそ、本作は盗作騒動ではなく「見事なリスペクト」として音楽史に刻まれているのです。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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