温浴施設の真価は、風呂上がりの食事処にこそ表れる。お食事処のメニューをめくると、定食やラーメンといった定番に混ざり、堂々と鎮座しているのが郷土料理「武蔵野うどん」だ。迷わず注文を入れた。
運ばれてきた器には、太く不揃いな褐色がかった麺。熱々の肉汁につけて一口啜れば、噛むほどに小麦の力強い風味が口いっぱいに広がる。強烈なコシと豚肉の旨味が溶け出したつゆの相性は抜群で、発汗によって塩分を欲した身体にすんなりと染み渡っていく。地元の食文化を大切にし、手抜きのない一皿を提供する姿勢に、単なるレジャー施設ではない誠実さを感じた。