ネット上で定期的に浮上する「天狗になって干された」「最近ドラマで見かけなくなった」という言説は、実情を知らない典型的な誤認です。
まず、露出頻度に関する誤解があります。織田裕二は若い頃から「年に何本も連ドラに出ずっぱりになるスタイル」を意図的に避けてきました。一つの役に入り込むエネルギー消費が尋常ではないため、十分に準備期間を取り、納得のいく企画にしか出演しないというスタンスを一貫して貫いています。テレビ東京の骨太な経済ドラマや、NHKの特集ドラマ、WOWOWのクライムサスペンスなど、近年彼が出演を選んでいる作品はどれも視聴率目当ての安易な企画ではなく、重厚な演技が求められる作品ばかりです。
また、プライベートを過度に切り売りしない姿勢も誤解を生む土壌となりました。2010年に一般女性と結婚し、男児をもうけて以降も、家族の私生活を公の場で語ることはほとんどありません。私生活を謎に包むことで役柄のリアリティを守るという、昭和の名優たちが大切にしてきた不文律を令和の現在も遵守しているに過ぎないのです。