歴史を振り返れば、今のコンプライアンス重視の時代には考えられないほどの豪放磊落さを誇った人物がいた。その筆頭格が映画界の巨星・勝新太郎だ。酒と女、そして映画を愛し尽くした彼の生き様は、今なお語り継がれる伝説である。
かつてのゴシップジャーナリズムは、彼の奔放な夜の街での振る舞いを熱狂的に追いかけた。警察の取調べ現場ですら一転して爆笑の渦に巻き込んだという逸話は、まさに溢れ出る人間的魅力と圧倒的なエネルギーの賜物だ。男気と欲望が同居したその佇まいは、現代のエンタメ界が失いつつある「規格外のスター像」そのものだった。