かつては後継者不足が叫ばれた伝統的工芸品産業だが、行政と民間の連携による積極的な振興策が実を結び始めている。経済産業省による伝統技術の海外展開支援や事業承継プログラムの後押しを受け、地域の中小規模な木工建具工事業者がグローバル市場へ直接アプローチする事例が増加した。
大きな転換点となったのは動画メディアの台頭だ。熟練職人の製作風景を収めたYouTubeのショート動画やメイキング映像が世界中でバイラルを起こし、数百万回以上再生される現象が日常化している。言葉の壁を超え、木と木がピタリと組み合わさる「心地よい映像体験」が、国境を越えたファンの獲得と新規受注に直結しているのだ。